昨年あれだけ数釣りを楽しんだ然別川も、どこに行ったか鱒の姿がまったく無い。音更川も札内川もドロドロ状態が続いてダメダメで、新規開拓として臨んだのが帯広郊外の小規模な湧水の川でした。
友人の情報網で帯広の方から、この大雨でも影響の少ないスプリングクリークを紹介されていました。どうやら、周囲の山々からの地下水を水源とする川のひとつらしい。規模からすると、いつも内地で使っている4番ロッドの出番です。
いちじるしく繁茂したバイカモや水草が安定した水の流れを物語っています。
水草が繁茂していない深場は水中の石が青く見え、どうやら川底から水が湧き出ている様子。その深場には遡上してきたサケが大挙して産卵行動をとっていて、周りの魚を追い散らしている。したがって、サケが定位していない淵頭や瀬になった浅めの場所、あるいは草で区切られ細くなった流れを狙うと、、、
するとこれが、こんなにも居るのかと驚くくらい野生のニジマスが次々にヒットしてくる。道路から降りてすぐの所でさっそくヒットです。
アベレージは8~9寸、たまに尺が交じる程度ですが、内地からの釣り人にとっては十分なサイズ。それにニジマスですから、掛かってから走るし飛ぶし元気いっぱいで楽しい!
ただし、土手の草と水草と障害物が多く、悠長にやりとりしていると突っ込まれて厄介なことになります。それにしてもジンクリアな流れです。他の河川のドロ濁りが嘘のよう、台風の被害もまったく感じられず、鮭も鱒も素晴らしく豊かで、とても救われた気分になりました。
快調にヒットが続く。まだ先程の橋のすぐ上のポイントです。次々にヒットしてくるので、さっぱり前に進みませんww
一口にニジマスといっても、ここの鱒は個体差が大きいですね。これは婚姻色でしょうか?赤味の強い個体。
大きくてもせいぜい尺上程度か?と、高をくくっていたら、幸運にも37センチをヒットさせることができました。40センチには届きませんが、この川では最大クラスでしょう。
そういえば、休憩で川から上がったとき偶然にも、あの有名なロッジラッキーフィールドのダンナさんとお会いしました。ゲストの方を案内して、どこか釣れる川は無いか、と車で移動中だった模様。「小さな川だけどドライフライで楽しめるでしょう」とのダンナさんの問いかけに、ちょうど37センチを取った後だった自分は興奮気味で、「いやぁ、この川の主を釣っちゃいましたよ、ガハハ」みたいな感じでしたが、40センチに満たないニジマスなんて、地元の方は本気で狙わないのでしょうね、いやお恥ずかしい。
この日のあと、音別川・茶路川のアメマスなども狙いに行きましたがいまひとつパッとせず、結局、最終日に再びこの川を訪れることになりました。
数が釣れることは分かっていたので、ドライフライはフロータント処理で手返しが悪い。それと、水草の間にものすごい数のコカゲロウの類が居ることが観察されたので、小さなフェザントテールを水面下に漂わせると、これが猛烈に当たりでした。流れ方が適切だとほとんど毎回食ってくるありさま。ライズしてる個体もことごとくこれでヒットさせました。何本も掛けてボディが壊れ、もはやフライとして機能していないかと思われるのに、それでも食ってきます。
37センチを超える型が出ないかと、掛けては放し、掛けては放しを繰り返しましたが、残念ながら結局、これを超える型は出ず。
台風被害の後でもこんなに釣れる川があるなんて、やはり帯広はフィールドに恵まれていますね。自分は2回この川に通って、トータル60本以上掛けたと思います、ちょっと釣りすぎかも(苦笑)こんな手軽で豊かな川が身近にあることが羨ましいです。
この川も下流部は堂々とした流れになっているので、型を狙うならそちらになるでしょう。次回チャンスがあれば、ぜひ探ってみたいですね。