フライフィッシング時々アウトドアのち道具ヲタクところによって激辛B級グルメもあるでしょう

2014年12月29日月曜日

オフシーズンに釣具をメンテする

あっという間の年の暮れである。岩手はどこも真っ白な冬景色、ワカサギの氷上釣りを誘われますが、寒くてとても無理だ、あれはヘタすると凍え死ぬ(と思う)

むしろ、すっかり冬眠生活を決め込んで、釣具のメンテなどして過ごすほうが体に良い。本当は、ニュージーランドに鱒釣りに行きたくて、行きたくて、行きたくて(以下、1024回繰り返し)なのだが、時間もカネも乏しい身分、やぶにらみで友人の釣行記など眺めるのがせいぜい。。。

■ウェーダーの穴を修繕する
実は、先の北海道釣行の終盤、イブニングに向かう途中でウェーダーに穴が空いてしまった。時間が無いので、そのまま深い淵にウェーディングしたところ、水は容赦なく腰まで上がってきてパンツ水浸し、寒いは重いはで活動限界となりつつも、最後まであきらめずに釣り続けたのはエライ!(釣欲が深いだけだろう、という意見もある)

で、てっきり布の部分の穴かと思ったら、なんと、ブーツ部に1センチほどの穴が。どうりで一気に浸水するわけだ。こんなときの修理に威力を発揮するのが、セメダイン「スーパーX」である。

ほぼ万能と言えるほどの素晴らしい接着剤ですな。硬化する際に溶剤が揮発して「痩せる」ことが無いので充填接着が得意。しかも、硬化してから柔軟性を失わず、水にも強い。経験からすると、エポキシ接着剤のように硬化して、時間が経つと剥がれてしまうことも無いようです。

写真の修理は、1)穴に充填、2)ゴムのパッチを貼り付け、3)さらにスーパーXでコーティングしてあります。少々見栄えは悪いですが、機能的には完璧な仕上がりです。なお、ブーツ部の修理だけでなく布部の修理も、小面積の布パッチを貼り付けるのに好適です。例の、アイロンを使って溶着する方法はヒジョーに面倒なので、ぜひこの方法を お試しあれ。

※後日談:結局、釣行2回目にしてハガれてしまいました。PVCの接着は、ましてや水中での使用は難しいものがあります。その後、溶かして固める方法により再修理した様子はこちら!


■リールとラインを手入れする
その昔、フライフィッシングジャーナルという同人誌があり、自分などは相当影響を受けた世代なわけですが、連載記事の中に「使い込んでるオレのタックル&ギア」というのがありました。もし、自分に掲載の順番が回ってきたら(んなわけないが)、ぜひロスリール(ROSS)ガニソン(Gunnison)をご紹介させていただきたい。

飾り気の無い、一見地味な真っ黒のリール、実は相当な優れもので、贅沢にもセンター軸受けがボールベアリングになっています。原理的に、ドラグ以外からの滑り出し抵抗が生じないため、一般的なグリス軸受けとは段違いのスムーズさを誇ります。もっとも、ドラグがデルリン樹脂のむき出しなので、水に濡れた時にドラグの効き具合が違ってくるとか、海用の超高性能リールと比べるわけにはいきませんが、その分軽く出来てますし、何より安価、フレッシュウォーター用としてはこれで十分でしょう。自分はすっかり気に入ったので、全サイズを替えスプールまで含めて持ってます。

最近、日本では手に入らなくなってしまいました。長生きさせてやりたいので、心臓部のボールベアリングの手入れをオフシーズンに欠かさず行っています。

で、リールとラインのメンテに欠かせないのが、この3種類のスプレー。
左から、オイルスプレー(赤)グリーススプレー(青)シリコーンスプレー(緑)と揃えています。このうちオイルスプレー(赤)は浸透防錆潤滑となっていて、成分はかの有名な呉工業CRC556と同じものです。「オイル」とあるものの、その目的はサビと汚れを取ることで、噴射液は時間が経つと揮発してしまいます。海辺で使用したリールは、このオイルスプレー(赤)を回転部に噴射しサビを落とすことができますが、成分が揮発すると逆にサビを生じることになります。

そこで、オイルスプレー(赤)を拭きとった後に、真ん中のグリーススプレー(青)を噴射し、回転部にグリースの皮膜を作ってやる必要があります。このグリーススプレー(青)は揮発することはありません。リールに限ったことではありませんが、バイクのチェーンや回転部分にCRC556を噴射している例を見かけます。噴射した後、最初はスムーズに回転していますが、成分が揮発すると一気に焼きつくので、絶対にしてはならないことです。必ず、グリーススプレーと併せてお使いになることを忘れずに。
そして、右のシリコーンスプレー(緑)はラインのメンテに使用するものです。これ、絶対のオススメ品!噴射するだけでラインの表面がツルッツルになって、明らかにシュートの伸びが違います。丁寧にやるときは、ティッシュペーパーに噴射して拭いてやると良いのですが、釣り場で急いでいるときは、リールの上からラインに噴射するだけでも効果抜群。

ちなみに、噴射液が床や廊下に付着すると、スケートリンクさながらにツルッツルになって、家の人から怒られるのでご注意を。逆に、引き戸や戸棚の動きが悪くなっている場合は、 一発で滑りが良くなるのでお試しあれ。

それから注意点としては、必ず「無溶剤」と書いてあるものを選ぶこと。「溶剤」タイプだとプラスチックのラインを溶かしてしまうことがあるそうで、要注意です。
ところで、これらスプレーのお値段ですが、近所のホームセンターで確かめてきたところ、オイルスプレー(赤)が162円、グリーススプレー(青)が183円、シリコーンスプレー(緑)が152円(以上すべて税込み)でした。3つ合わせても500円足らずで、そんなに大量に噴霧するわけじゃあるまいし、釣具のメンテならこれだけで何年も使える、安すぎダロ。別に1本500円でもイイので、あまり無理せんといてくださいメーカー殿(笑)


■シーズンに備えてフライを巻く
先日、作業用のメガネも新調したことだし、シーズンに備えてフライでも巻くかぁ、という気持ちはあるものの、やっぱりそのときにならないと巻く気になれないのは例年通りでした(苦笑)


というわけで、来シーズンもまた元気で釣果に恵まれますように。皆様、どうぞ良い年をお迎えください。




2014年12月21日日曜日

メガネを3本まとめて買う!

前回に引き続き、お買い物のハナシである。といっても、今回は必要なものです!(と、自分に言い聞かせてみる)
(勉強のし過ぎで)近眼になったのは高校生の頃から。エロ本の凝視し過ぎだろう、という指摘もある。
それからウン十年経過したわけだが、歳をとったら近眼が遠視になってプラマイゼロ、メガネが要らなくなるのではないかと楽しみにしていたのだ。

アホな話で、遠視と老眼は違う。老眼は体の筋肉と同様に毛様体の筋力が衰えて、水晶体を厚くする事ができなくなり、近くが見えにくくなる現象のことだ。ジジイになったということなのだ、認めたくないが(悲)

近眼+老眼ということは、ピントの合う範囲が狭くなって遠くも近くも見えにくくなったわけで、いちばん困るのがフライを巻いているとき。以前から中央に凸レンズが付いたLEDライトを使っていましたが、視野が狭くなるうえ凸レンズの歪みもあって、快適にフライを巻くには程遠いものがあります。メガネを外せば、数センチの至近距離はものすごく見えるのですが、ド近眼で部屋の中すら定かでなくなる。
最適なのは、近眼の矯正度合いで3段階、すなわち、1)手元の作業用の弱、2)普段の生活用の中、3)釣りやドライブのとき用の強、の3本のメガネがあると良いことになります。

しかしカネかかるし、そこまでやらんでもイイかぁ、と思っていたのですが、メガネって最近はどんどん安くなっている商品なんですね。例のユニクロと同じ商法で、中国製のレンズやフレームでコストパフォーマンスを上げている会社が台頭しています。今回は人のススメもあり、JiNS社で3本まとめて買うことにしました。

安いと聞いてはいましたが確かにその通りで、高屈折の薄型レンズ入れても1本5,900円(税抜き)、3本まとめても税込み2万円でお釣りが来る。写真手前から、べっ甲調のヤツが普段用の視力0.7矯正、次の黒が釣りやドライブ用の1.0、奥の青フレームが近距離用の0.4と、同型フレームの色違いで矯正度合いを変えて揃えてみました。シリーズ物で統一していると、なぜか心が落ち着く性格なもので(笑)

安いからといってもお店の対応はとても丁寧で、視力検査と最適なレンズ選定のために、係のおネーサンが十分な時間を割いてくれました。というか、おネーサンがかなり可愛かったのが良かった(←そこかよ!)ついでに、レンズの屈折率ディオプトリと視力矯正の計算方法とか、余計なことまで質問して、時間を取らせてゴメンなさいね(笑)

で、使ってみての感想ですが、極めて軽量なフレームでツルのすべり止めも効果的、良好なフィット感です。それが証拠に、これまでクッキリ付いていた鼻パットの跡が、このメガネに替えてからほとんど付かなくなりました。たまたま自分の鼻の形にマッチしていただけかもしれませんが、良い買い物ができて満足。なお、自分はJiNSの回し者ではありませんので、念のため。

ともあれこれで来シーズンは、フライもビシッと巻けるし、遠くのドライフライはバリバリに見えるし、釣果倍増間違いない、、、なわけないよなぁ。

2014年12月14日日曜日

Nikon COOLPIX P340またデジカメ買ってるよぉ(苦笑)

釣りのオフシーズンは、油断するとついつい余計なものまで購入してしまう。というわけで、またデジカメ購入してしまいました。思い起こせば今から15年も昔、かのNikon950(ああ、懐かしい!)を手にしたのが運の尽き、以来あらゆるメーカーいったい何台買ってきたものやら、屍累々思い出すだけでも恐ろしい。。。
Nikon COOLPIX P340ですが、近所のキ○ムラに寄ったら「週末特価セール」やってて、22,130円(税抜き)で安かったので、ついつい。毎年デジカメ買うのは、趣味というより一種の生態ですな(苦笑)

コンパクト機は、ソニーRX100をいつも持ち歩いていますが接写が弱点で、寄れないだけでなく接写時の描写もキリッとしない、正直言って画素数も多すぎるし、画質は良いのですが気に入らない点も。
手持ちのコンパクト機では他に、オリンパスXZ-2などレンズ性能・描写とも良く接写にも強いのですが、いかんせんデカすぎて普段の持ち歩きには難アリ。なので、画質もまあまあ良くて接写に強い薄型の機種を探していたのでした。

ともあれ、買ったからには使い倒していきたい。さっそく前回と同じ方法で、期待していた接写性能をテストしました。
方眼ボードを使った簡易計測ですが、性能を比較するには十分かと。以下、以前の測定結果に追加して表にまとめました。なお、P340はマクロモードでズームが可能、かつ無限遠までピントが合う仕様になっており、マクロの使い勝手はバツグンです。
ライティングが適当なので影が写っているのはご容赦を。また、以前テストした機種と焦点距離がピッタリ合わないのですが、近似のズーム位置で置き換えています。

結果、P340の接写能力を評価すると、
1)接写能力(倍率が稼げる)は4機種の中で最も高い、おそらく現行の1/1.8型機の中で最強かと。
2)最も倍率が高いのは、フルサイズ35㎜相当のズーム位置のところ。
3)最大倍率で3.2☓2.4㎝がいっぱいに写り、一眼レフの等倍マクロ相当歪曲収差も少なく優秀。
4)50㎜相当でも4.8☓3.6㎝がいっぱいに写り、ワーキングディスタンスも5㎝取れて実用的。
5)85㎜以上になると、さすがに寄れない、基本は広角マクロ。
最大倍率だとここまで撮れます。キーピッチ19㎜のフルサイズキーボード、キートップの幅は12㎜です。なに?ホコリが溜まって汚いキーボードだな!って?良く写っている証拠ですよ。
暗所に強いという触れ込みですが、やはりRX100には敵いません。が、まったくダメでもなく、広角端ならばレンズの明るさにも助けられ、マアマアといったところですね。

その他特徴としては(価格コム風に)、
■デザイン:5
小型・薄型・直線的でシンプルなデザインが良い。全面の小さなグリップも効果的で、片手撮りも安定して行うことができる。
■画質:4
イメージャのサイズが違うのであたりまえですがRX100にはまったく敵わず、同じイメージャのXZ-2にもノイズ処理で劣ると感じる。最低感度でもノイズっぽい描写で、どうやら、ノイズは残してもレンズの描写を活かすチューニングですが、せっかくのレンズ性能がノイズでツブれる傾向あり。本当は「3点」だが、接写能力を評価してオマケで「4点」。とはいえキチンと撮れば、A4はおろかA3の写真プリントに耐えられるだけの能力はあります。
画質に関しては(マイナーチェンジ前のP330ですが)以下のHPが参考になるかと。
http://www.monox.jp/digitalcamera-sp-nikon-coolpixp330-04.html
■操作性:3
右手だけの気楽なワンハンドオペレーションが得意、レンズ全面のコントロールリングも適度なクリック感があって便利に使える。ただし、起動やらメニュー操作やら、あらゆる動作がトロい。例えば連写モードにすると、撮影中に液晶がブラックアウトし、その後の書き込みにかなり時間がかかる。よって、動く被写体を追うことは不可能、連写するとかえってシャッターチャンスを逃がす仕様(笑)で使い物にならない。単写専用と割りきってください。
■バッテリー:不明
■携帯性:5
文句なし、レンズ部の出っ張りを除けば、これ以上小さくする必要は無い。
■機能性:5
起動時のズーム位置を指定できたり、ステップズームがあるのも良。モードダイヤルのユーザーセッテイングは、接写に強い特徴を活かすため「マクロモード、AFターゲット追尾、起動ズーム35㎜相当」としました。釣ったサカナの写真を撮るとき、サカナの目にピントを合わせて片手撮り、に適したセッテイングです。
■液晶:4
合格でしょう。
■ホールド感:5
このサイズにしては健闘している。

ともあれ、デジカメの購入で心の平穏を保っているオフシーズンである。。。