フライフィッシング時々アウトドアのち道具ヲタクところによって激辛B級グルメもあるでしょう

2014年4月27日日曜日

民宿「宝来館」の避難路

今週末はあれこれあって、残念ながら釣りはお休みである。

その間、沿岸部の釜石市や大槌町といった津波被災地を訪ねたついでに、民宿「宝来館」に立ち寄ってきた。

宝来館は、女将さんが津波から命からがら助かった映像ですっかり有名になりましたが、その以前から、地域の他の民宿旅館よりも風呂などの設備や規模、提供される料理など頭ひとつ抜けた存在としてその地位を確立していました。

東日本大震災では、宝来館も津波により壊滅的な打撃を受け、一時は営業再開を断念した女将さんでしたが、助かった者として自分にできることは何かを問い続けた結果、周囲の方々の理解と支援を得ながら営業再開に至ったのです。

残念ながら、名物女将は用があって不在でしたが、念願の避難路が完成していたので登ってみた。
津波に飲み込まれた女将さんは、この裏山にすがりついて一命を取り留めたのでした。このときは人がようやく登れるだけの歩道しかありませんでしたが、ここで旅館業を再開する者の責務として女将さんは、車椅子の方も避難できるようにすることが必要と考えたのです。
ここまで登ってくればダイジョウブ。木製のスロープはけっこう急なので、いざ、というときには従業員さんもお客さんも、一致団結した行動が大切です。

ちなみに、このスロープの設置工事を担当したのは、地元の釜石地方森林組合さん。この森林組合も、震災時には津波で事務所が倒壊しただけでなく、組合長さんや職員の方が亡くなるなどたいへんな目にあっていますが、地域の復興を担うのは自分たちだと、若い参事さんを中心に前向きに積極的な活動を続けておられます。

今日の海はいつになくおだやか。

ちなみに宝来館は5月末から改築工事に入るそうで、その内容は、
1)本館3階にある配管の傷んだ浴場を、海の見える離れに移設
2)移設した浴場スペースを宿泊部屋に改装し、震災前の宿泊人数の規模に復帰
といった工事を、営業を継続しながら年末にかけて行うそうです。海の見える大浴場になるそうで、今から完成が楽しみですね~

最寄の鵜住居川もフライの釣りにナイスな川ですので、夏になったら泊まりがけで行ってこようと思います。皆さんも宝来館をぜひご用名ください!
なお、私は宝来館のまわしものではありませんので、念のため(笑)

2014年4月19日土曜日

ヤマセにもまけず

春まっさかりの岩手である。

と言いたいところだが、まだ内陸の川はどこも増水と低水温。ここはやはり、先週と同じ沿岸の川をめざす。ただし天気予報を見ると、どうやら沿岸特有のヤマセの影響で最高気温はたったの5℃。今日もまだドライの釣りはできそうに無いけど、沈めりゃなんとかなるでしょ。

釣り場に着いて水温を測ると3℃そこそこしかない。先週よりも低いじゃないですか!これは厳しそうだ。とはいえ、鱒が居ることはわかっているから、目の前にフライを届けるよう確信を持って粘るしかない。

ニンフを沈めて釣り始めると、例によってオチャッピーなチビヤマメが次々にアタックしてくる。なにせ、フライをピックアップしている途中で何度も食ってくるありさまだ。今日はキミたちは相手にしたくないのだが。。。

寒さに凍えながらおにぎり食べて小休止。ハッチもまったく無く、何の手がかりもないが、故・西山徹氏が何かの指南書で「低水温下のイワナにはビッグなニンフを沈めてみる」と述べておられたのを思い出した。ボックスから選び出したのは黒い#8のウェイテッドニンフ。こいつにティペットのウェイトをプラスすれば、しっかり沈むことだけは間違いない。

ボチャンボチャンとけっして心地よくないキャストを繰り返し、深みをしつこく流す。同じような場所をもう10回も流したでしょうか、ヤーンのインジケーターが微妙にピクピク・スーと止まったような気がして、、、聞くように合わせるとドスン!ギラギラギラ!!

プールの下流に走られるすんでのところをネットイン、これはおみごと41㎝のアメマスさんです。
先週の尺イワナとくらべ、いちだんとワイルドな面構え。コンディションも抜群でナイスなファイトでした。 う~ん美しいイイ鱒だなぁ(自画自賛)、それもネットからはみ出してますね(自慢)
こんなありふれた渓流なんですけどね、やはりこの渓はあなどれません。

あらためてヒットした場所を覗きこむと、さらに大きな鱒が見えます。よしっ、次は50㎝オーバーをゲットだ、などとしつこく流し続けますが、低水温のせいかどうにも活性が悪い。さっきの41㎝はたまたま目の前にフライが行ったからなのでしょう、この後が続かず本日も時間切れで終了です。

やはりもう少し暖かくならないとコンスタントに釣れないですね。まあ、楽しみは今後にとっておきましょう(負け惜しみ)


帰りに河口の様子を見てくる。
この河口の集落も、津波で跡形もなく消失しました。いま、復興事業の真っ最中でしたが、宅地や農地だけでなく、川にもずいぶん人手が入っていました。

復興事業は大切ですが、インフラ整備ばかり過剰になっても結局、これを維持していくことが地域にとっての重荷となります。海とのつながりを遮断してしまう巨大堤防も、いまさらながらその是非が問われています。大切なのは一過性の公共事業ではなく、地域で人々が暮らしていくための、地域資源を活用した産業の振興ではないでしょうか。そのためには、観光資源としての海岸線や、良好な河川環境を維持していくことも大切なことだと思うのです。

復興事業がどこまで行われるかは存じ上げませんが、ともあれ、すばらしい鱒たちとの出会いがいつまでも続くことを、願わずにはいられません。

2014年4月13日日曜日

快晴好天で尺イワナ

岩手は、梅は咲いたか桜はまだかいな、といった季節。少しだけ進んだ春を求めて、今日の釣行は三陸沿岸のとある小河川に決定。雲ひとつ無い快晴でドライブ日和だしね。

2時間のドライブでようやく到着。水の色は期待どおりクリアだ。ただし、水温はたったの5℃、ドライで釣りたかったのですが、ハッチも無いし厳しいですねぇ。

この河川、かつて三陸町にあった北里水産大学校にほど近いこともあって、かの佐藤成史さんも学生時代にさんざん通っていたらしい。海と直接つながっていることや、河床が岩盤地形なため人の背が立たないような深い淵もあり、小河川ながら釣れる型は侮れない。岩をよじ登るように遡行するダイナミックな渓相も魅力だ。

ニンフのルースニングにして釣り始めると、落ち込みからほどなくヤマメがヒット!
ううむ、小さい(笑)

その後も同じような型が3本ほど続けてヒット。この子たち、ヒカリ(銀化ヤマメ)の河川残留組ですな。2年後が楽しみですが、今はまだ釣るには早い。

ちょっとした大場所に出くわす。底は見えないほど深い。ルースニングで投げるとすかさず、測ったように同じサイズのチビヤマメ(苦笑)、表層しか流せてませんからね。

こんなのしか居ないのかなぁ?岩陰からそっと覗き込むと、、、、
いるいる!明らかに40㎝オーバーの鱒が7~8本居る!!小さいものでも尺はある、ただし底にペッタリ張り付いたままで浮いてくる気配が無い。おそらくイワナ(アメマス)ですねこれは。

静かに後ずさりして仕掛けを作り直す。リーダーは4Xに交換、オモリは例の真鍮製オモリの特大サイズ、インジケーターの位置はフライラインの接合部近くまで上げる。これはまるで、北海道音別川のアメマス釣りですね。あの釣りも底ベッタリじゃないと食ってこなくて、当然、川底の障害物に引っ掛かるわけですが、釣るためにはそんなこと言ってられない。岩が先か、鱒が先か、です。

3投目だったでしょうか、インジケーターが何やらピクピク微妙に止まったような、、、、聞きにいくように軽く合わせると、グイッ!
ををっ、あっさり掛かりましたぁ、淵の中をグルングルンしながら上がってきたのは32㎝のアメマスさん。ううむ、群れの中のいちばん小さいのが掛かったな(苦笑)
まだまだ大きくなりそうな、青年の面構えです。

よし、次は40㎝オーバーを掛けるぞ、とワクワクしながら投げ続けますが、、、、居るのは見えてるのですが食ってこない。やはり、1匹目のグルングルンで驚かせちゃったのでしょうか?
それでもしつこく投げ続けていたら、案の定、底に引っ掛けてしまってジエンド(悲)

今日はここまで。少し暖かくなってからまた来ようと思います。水棲昆虫のハッチがあれば、もう少し積極的にフライを追ってくれることでしょう。
問題は往復4時間もかかってしまうこと。朝早く出かければ良いのですが、どうにも早起きが苦手な性分でして。。。。

2014年4月6日日曜日

岩手の河川情報

木曜日・金曜日にかけて温かい雨が降った。で、近所の川を見に行くとご覧のとおりだ。

雨量は大したことなかったが、里の雪が一気に融けたのだ。
雨量を見てみると、
強い時で時間雨量10ミリ程度だから大したことない。
が、河川の水位を見てみると、
じぇじぇじぇ~、県北の二戸は避難判断水位って、要するに洪水じゃないですか。
しかも、県内どこにも逃げ場が無い。おとなしくするしかないですね。

以上の地図は「岩手県河川情報システム」からご覧になれます。
http://kasen.pref.iwate.jp/iwate/servlet/Gamen30Servlet

まあ、情報が分かったところで、釣りにならないことに変わりないわけだがww